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むきだしの感情を凝縮した『天才はあきらめた』


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天才はあきらめた/山里良太

 

読みやすさ ★★★★☆

読後感   😠

 

 

天才はあきらめた (朝日文庫)

天才はあきらめた (朝日文庫)

 

 

 


2004年のM1で決勝に進出した南海キャンディーズの山ちゃん(山里亮太)。

 

今ではニュース番組の天の声からコメンテーター、バラエティの司会など、テレビで大活躍している彼。

はたから見れば順風満帆に見える山ちゃんがお笑い芸人を目指した学生時代から今までに感じた苦悩、葛藤、欲望、嫉妬など。

 

あらゆる感情をむき出しにした1冊です。

 

 

 


欲のかたまり f:id:mudamaketime:20180709013110j:image


芸人として売れる!

 

お笑い養成所の同期、ライブで活躍する先輩、コンテストのライバル。

誰かれ構わずに嫉妬の炎を燃やし、時に劣等感を感じ、その感情をむき出しにしていきます。

そしてとにかく野心をもち、努力を惜しまない。

 

しかし、それゆえに相方にも多くを求めてしまいます。

当然、熱量に差が出ることもあり、感情のぶつけ方が下手くそなこともあいまって人間関係でのドラブルも度々のこと。

相方に愛想をつかされたり、心を閉ざされてしまったり…

 


ただ、がむしゃらにやってきたからこそ与えられるご褒美もあります。

M1での結果はもちろんのことですが、信頼のおけるマネジャーとの出会い、尊敬する先輩の支えなど。

だれもが認めざるを得ないような努力を続けたからこそ心打たれるエピソードも。

 

 

 


地獄ノート

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芸人の先輩や吉本興業の社員、作家の暴言、講師にされた仕打ち、

それら恨みつらみを殴り書きにした復讐を誓う山ちゃんの地獄ノート。

 
醜い感情が凝縮されたノートです。

 
しかし彼のすごいところはそれら恨みつらみを燃料として圧倒的な努力をさらに加速させることです。

 

たりないふたりで2daysのライブを開催した時、初日が終わって打ち上げをしている間、彼はずっと両太腿を激しく動かし貧乏ゆすりをしていた。

最初、太腿と太腿の間にちんちんを挟んで自慰行為をしているのかな?と思った。

すると山ちゃんは「今日の手直しをして明日の準備をしたいから、先に失礼していいですか⁉︎」と叫んだ。

天才はあきらめた  解説(若林正恭)より引用

初のたりないふたりの漫才の出来に満足して、ぼくは舞台を降りた。

すると山里さんが袖で口を開いた。

「あそこ、ごめん!もうちょっと間をとった方が良かったよね!」

とぼくに何度も頭を下げるのである。

ぼくは、どの部分のくだりか正直分からなかった。

その後、この現象は恒例となった。

TV収録のカメラが入った漫才の収録の後、すぐ舞台に出て行ってフリートークをする段取りこ時の僅かな暗転の時間でも、

「若林くん、ごめん!あそこ早めに入っちゃった!」

袖で小声で謝ってくるのである。

天才はあきらめた  解説(若林正恭)より引用

 


M1の決勝にも進み、15年以上漫才をし続けているオードリーの若林にこう思わせるてしまう。
まさに努力の賜物でしょう。

 

常に志高く、努力し続けられるように自らを追い込み続けたからこその結果であると思います。

 

 メディアで活躍し続け才能あふれる山ちゃんのこれまでの圧倒的な努力、そして熱意がダイレクト感じられる本です。

 

 

天才はあきらめた (朝日文庫)

天才はあきらめた (朝日文庫)

 

 

商品の説明

内容紹介

「自分は天才にはなれない」。そう悟った日から、地獄のような努力がはじまった。

嫉妬の化け物・南海キャンディーズ山里は、どんなに悔しいことがあっても、それをガソリンにして今日も爆走する。
コンビ不仲という暗黒時代を乗り越え再挑戦したM-1グランプリ。そして単独ライブ。
その舞台でようやく見つけた景色とは――。

2006年に発売された『天才になりたい』を本人が全ページにわたり徹底的に大改稿、新しいエピソードを加筆して、まさかの文庫化!
格好悪いこと、情けないことも全て書いた、芸人の魂の記録。
《解説・オードリー若林正恭


【目次】
はじめに
プロローグ

●第1章 「何者か」になりたい
「モテたい」という隠れ蓑
母ちゃんの「すごいねえ」
お笑いやってみたら」
全ては芸人になるために
「逃げさせ屋」を無視する
大阪怖い!
人見知りは才能?
〝ならず者〞たちとの日々
先輩の涙

●第2章 スタートライン
芸人養成所という魔境
相方は絶対男前
暴君山里
キングコングの快進撃
偽りでも天才になりきる
伸びる天狗山里の鼻
「もう許してくれ……」

●第3章 焦り
富男君
加速する相方への要求
天才ごっこ
圧倒的な敗北感
モチベーションは低くて当たり前
芸人になれない日々
「おもしろい」がわからない
超戦略的オーディション
〝姑息ちゃん〞の勝利
初めてネタを創った日
解散
「もう一度」と言えなかった
いいネタはどうしたら生まれるのか?
媚びを売って何が悪い!
ピン芸人・イタリア人
最強の相方を探せ!
南海キャンディーズ結成

●第4章 有頂天、そしてどん底
襲ってくる恐怖感
自分の立ち位置は何か?
やっと見つけた僕たちのネタ
お前たちは「素人だから」
怒りのパワーを成仏させる
僕を変えた運命の出会い
僕の中のクズとの付き合い方
「お前らのやったことの結果を見ておけ」
マネージャーを志願する男
嫉妬は最高のガソリン!
M‐1グランプリ2004スタート
医者ネタ
失うものなんか何もない
夢の始まり
M‐1バブル
しずちゃんとの初めてのぶつかり合い
ドヨーンの始まり
人と話すのが怖い
壊れていく心
M‐1グランプリ再び
「もう終わりだな」

●終章 泣きたい夜を越えて
「おもしろいから早く死ね」
よみがえる「張りぼての自信」
しずちゃんへの嫉妬
最悪だったコンビ仲が
「M‐1に出たい」
周囲からの攻撃的な言葉
「死んだ! 」
しずちゃんの涙
初めて見た景色

●解説 ぼくが一番潰したい男のこと 若林正恭(オードリー)

著者について

山里亮太(やまさと りょうた)
芸人。1977年生まれ、千葉県出身。漫才コンビ南海キャンディーズ」のツッコミ担当。通称、山ちゃん。関西大学文学部卒。在学中に吉本興業のタレント養成学校NSC22期生になる。2003年に「しずちゃん」こと山崎静代南海キャンディーズを結成。04年にABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、M‐1グランプリ2004準優勝。南海キャンディーズ不仲の時期を経て、M‐1グランプリ2016、2017に再挑戦。2018年コンビとして初の単独ライブ「他力本願」を開催した。著書に『ニュースがもっとよくわかる本』(池上彰との共著、海竜社)、 『ニュースの読み方教えます! 』 (聞き手:三田村昌樹 、発行:ヨシモトブックス・発売:ワニブックス)などがある。